p53抗体検査 p53 Antibody Test

p53抗体検査ってなに？

p53遺伝子は、DNA修復などの機能を有するがん抑制遺伝子の一つです。
体内にがんが出来た際、がん抑制遺伝子であるp53抗体遺伝子が変異し、異常蛋白(p53タンパク)が蓄積します。それに対して、体内で作られるものがp53抗体です。
少し話が複雑ですが、つまり、体内にがん細胞が出来たときにp53抗体は増加するのです。
また、このp53タンパクは、下記の通り広い範囲のがんで検出されており、また早期段階から検出されることから臨床上で有効性が高いと考えられます。

p53抗体はがんの早期発見に有効

2007年11月、新早期がんマーカー「p53抗体検査」が厚生労働省より保険適用認可となりました。
このマーカーはがん発症の早期チェックに有効で、厚生労働省も、根治のできる可能性の高い段階での発見ができるとし、従来の方針から転じ、他の腫瘍マーカーとの組合せ検査を推奨しています。

p53抗体検査は、従来の検査と異なり、がん発症への関与が知られるp53遺伝子の変異によって発現するDNA非結合p53蛋白を、ELISA法を使って測定するものです。

実際の臨床事例においても、各ステージの陽性率の重なりが少なく、従来の腫瘍マーカーの欠点である早期ステージの感度を補っていることが分かります。

偽陽性率が低い

もうひとつの重要な特長は、偽陽性率が低い点です。早期がんマーカー検査では、偽陽性率の低さが大切になります。
p53抗体は遺伝子変異に起因する測定法なので、がん以外のものに反応しにくく、偽陽性率が低く、陽性判定の精度が向上します。

検査情報

p53抗体が主に反応する病気

食道がん、大腸がん、乳がんなどのがんに反応

p53抗体の基準値

1.2U / ml 以下